第十二話「蒼穹の彼方」
美羽が選んだ祝福が、世界に降りそそぐ。
フェストゥムたちは群となって天へと昇り、赤い月を覆い尽くす。
奇跡を目の当たりにした人々は皆一様に動きを止め、感嘆の言葉を漏らす。
「こんな未来が…あったなんて…」
あの日、2人の少年が導こうとした未来。
彼らの願いは次の世代に引き継がれ、そして、誰も想像すらできなかった世界へと繋がっていく……。
対話と争い、共存と排他、長きに渡る人類とミールの歴史は、今、転換期を迎える――